3.プロトタイプとサムネイルの両刀
1998.10.23 by yas
 Webチャートを実際に図にするとクライアントにはおおよそのページ数が見えてくる。ページ数はコストに大きく直結するため、クライアントから予算による縮小もしくは拡大を求められる可能性もあり、サイトの構成を元にユーザーインターフェイスのデザインを行う部門への手枷足枷となる。これを避けるために、構成図提示とともにサンプルを提出するプロトタイプという方法と純粋にページ内の各機能や文字・画像配置を提案していくサムネイルという方法を私は使いわけている。
 プロトタイプでは、クライアント業種の他事例をもとにユーザインタフェース部分を作成し、画像・コピー情報などを魅力的なものにし、クライアントへサイトのイメージがより大きく伝わるように、TOPページサンプルを作成する。

Figure 2.プロトタイプによる某社のトップページ

 サムネイルを利用する方法では、アイコンを再配置できるような余裕を持った「アタリ」のみを挿入したページプランをベースに、特定の選択の幅の中からカスタマイズ自体をクライアントにおまかせして、都度検収し、ページごとに完成させていく、というストーリーで行う。

Figure 3 サムネイルによる某社のFAQ

 クライアントによっては、餅は餅屋という意識で、企画立案から全てという形で依頼するが、その場合の主導権は実のところこちら側には無い。終始主導権をとられっぱなしになると、ページの作り替え、作成途中のものにさえ、レイアウト替えも連打で入り、結果的にサイト構成自体を変えるにいたり、初期のWebサイトの目的を見失った構成になってしまう可能性がでてくるので、交渉にあたるマネージャはそういう場合しっかりと主張をする事が大切だ。5)

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5)「できません」いうときにはいうこと。自分の力量を常にわきまえて判断し、行動するということ。自分の力を過信することと、相手を過小評価することだけは実生活においても、勝負ごとにおいても常に避けねばならないことでしょう。


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